君は、何を、祈る?





星に願いを込めて





「不二くん、ほら、今年は天の川が綺麗だよ。」

「本当だ。今年は凄く綺麗に見えるね。」



不二の部屋の窓から、二人で天の川を眺める。
今年は、天気も良かったらしく、天の川は、きらきらと輝いていた。



「綺麗だねー…」



そう呟いて、は嬉しそうに目を細めた。



、なんか嬉しそうだね?」

「え?…ふふ、織姫と彦星会えてるのかなーって思って。」

「クス、そっか。」



さわさわ、と。優しい風が、二人の髪を撫でた。
不二は、そっと、の肩を抱いた。



「…不二君?」

「きっと織姫も彦星も会えてるよね。僕達だけが会えてるってずるいでしょう?」


は、星達に向けていた瞳を、不二の方に向けた。
少し驚いたような顔。そのあとすぐ、は、微笑んだ。



「ふふ、そうだね。」













「そういえば不二君、何かお願い事、した?」

「ん?…そういうは?」

「内緒v」

「クス、それなら僕も秘密にしておこうかな。」

「えー、ケチ。」

「クスクス、じゃあ、同時に言おうか?」

「ん、いいよ?」

「「せーの…」」








―――――願わくば、あなたとずっと一緒にいられますように。