知ってる 永遠なんて無いことなんて 知りすぎてる pain 「ちゃん」 「ギンさん？」 ぎゅーっと後ろから抱きしめられる。 振り向こうとすると、腕に力がこめられて、身動き出来なくなった。 「ちゃんはぬくいなァ。」 「もぅ……どうかしたんですか？」 いつものことといえばいつものこと。 けれど、その空気がどこか違う。 なんだか、寂しい色をしているような。 「…どうもせぇへんよ。」 「そうですか。…それならいいんです。」 深くは訊かない。 答えたくないことなら、私だって聞きたくないから。 「ずーっとこうしてられたらええのになァ」 ぽつりと呟いた言葉。 その言葉が妙に哀しくて。 「そうですね……」 まわされた腕に手を添えて、私はそう答えることしか出来なかった。 「…それじゃあ、向かってくれ」 「はい、藍染様。」 藍染様の命令は、絶対。 命の保障は、無い。 「気ィつけてな」 「有難う御座います、ギンさん」 また、貴方のぬくもりを感じられたらいいのだけれど。 貴方の優しさが、今は痛かった。